
警察・児相・カウンセリングで変わらなかった理由
家庭内暴力の問題が深刻になると、
多くのご家庭が、できる限りのことを試しています。
警察に相談した。
児童相談所につながった。
カウンセリングや医療にも行った。
それでも状況が変わらないとき、
親御さんは強い絶望感を抱きます。
「もう打つ手がない」
「ここまでしてもダメなら、どうすればいいのか」
それぞれの支援が「悪い」わけではない
まず大前提として、
警察や児相、カウンセリングが無意味だという話ではありません。
- 危険な状況を一時的に止める
- 命を守る
- 状況を整理する
こうした役割は、とても重要です。
ただし、家庭内暴力と発達障害が重なっているケースでは、
それだけでは根本が変わらないことがある
のも事実です。
問題の「時間軸」が合っていない
警察や児相の対応は、
どうしても「今、起きている出来事」への対応が中心になります。
- 今、暴力があるか
- 今、危険かどうか
- 今、保護が必要か
一方で、家庭内暴力の背景には、
- 長年積み重なった親子関係
- 日常生活のストレス
- 発達特性による生きづらさ
といった、
時間をかけて形成された問題
があります。
このズレがあるため、
一時的に落ち着いても、
生活が元に戻ると再発してしまう
ケースが少なくありません。
「相談」と「生活」は別物になりやすい
カウンセリングでは、
- 気持ちを整理する
- 考え方を見直す
- 親子関係を振り返る
といったことが行われます。
これはとても大切ですが、
日々の生活環境そのものが変わらない場合、効果が続きにくい
ことがあります。
- 睡眠リズム
- 食事
- 役割
- 人との距離
これらが変わらないままでは、
相談の場で得た気づきを、日常に落とし込むことが難しいのです。

子ども側にとっての「居場所」が変わっていない
発達障害のある子どもにとって、
家庭内暴力は「問題行動」であると同時に、
苦しさの表現手段
でもあります。
しかし、
- 家庭に戻れば同じ環境
- 同じ関係性
- 同じ役割
であれば、
結局、同じ方法でしか気持ちを出せなくなってしまいます。
本人が変わろうとしていないわけではありません。
変われる条件が整っていないだけ
なのです。
変化が起きるのは「生活ごと動いたとき」
現場で見てきた中で、
本当の意味で変化が起きやすいのは、
- 生活リズムが整う
- 家庭とは違う人間関係ができる
- 安定した日常が続く
こうした
「生活そのもの」
が動いたときです。
短時間の支援ではなく、
日々をどう過ごすかが変わることで、
子どもの状態も、
親の心の余裕も、
少しずつ変わっていきます。

「ここまでやったのに」と思っている親御さんへ
警察にも行った。
児相にもつながった。
専門家にも相談した。
それでも変わらなかったとしても、
それは「あなたの選択が間違っていた」わけではありません。
それだけ、状況が複雑で、
一時的な対応では足りなかったというだけです。
同じ状況から相談につながるケースはあります
「もう全部試した」
そう感じたあとに、
初めて別の選択肢を考え始める
ご家庭は少なくありません。
同じような背景を持つご相談は、実際に多くあります。