
家庭の中だけで解決しようとするほど、関係が壊れていく理由
家庭内暴力が起きている状況でも、
多くの親御さんは「家庭の中で何とかしよう」とします。
他人に知られたくない。
子どもを守りたい。
自分が踏ん張れば乗り越えられるかもしれない。
その思い自体は、とても自然なものです。
しかし現場で見てきた中で、
家庭内だけで解決しようとするほど、関係が悪化していく
ケースは少なくありません。
親子の役割が「固定」されてしまう
家庭の中では、
- 親は「止める側」「正す側」
- 子どもは「問題を起こす側」「注意される側」
という役割が、知らないうちに固定されていきます。
一度この構図ができると、
会話をしようとしても、
子どもには
「また責められる」
「どうせ分かってもらえない」
という感覚が先に立ってしまいます。
親も親で、
「また始まるかもしれない」
という緊張を常に抱えることになります。

距離が近すぎることが、逆に苦しさを生む
家庭は、本来安心できる場所です。
しかし、家庭内暴力が起きている場合、
その「近さ」自体が、逃げ場のなさにつながることがあります。
- 24時間顔を合わせる
- 感情がリセットされる時間がない
- 一度こじれた関係を切り替えられない
こうした状態では、
小さな出来事が引き金となり、
一気に感情が爆発してしまう
こともあります。
「分かり合おう」とするほど、すれ違う
親御さんほど、
「ちゃんと話せば分かってくれるはず」
「理解し合えれば落ち着くはず」
と願います。
しかし、感情が不安定な状態では、
分かり合おうとする努力そのものが、プレッシャーになる
ことがあります。
子どもにとっては、
- 期待に応えられない苦しさ
- うまく話せない自分への苛立ち
が積み重なり、
結果として暴力や暴言に変わってしまうこともあります。
家庭の外に出ることで見えるものがある
家庭の外に第三者が入ると、
- 親は「親」だけの役割から一度離れられる
- 子どもは「家族ではない大人」と関わる経験ができる
- 関係性に新しい空気が入る
この変化が、
膠着していた親子関係をゆるめる
きっかけになります。
大切なのは、
誰かを責めることでも、正解を押し付けることでもありません。
一度、同じ場所から離れてみること
です。
家庭内で限界を迎える前に
家庭内暴力は、
突然深刻になるものではありません。
- 我慢が続く
- 期待が積み重なる
- 緊張が日常になる
こうした状態が重なった結果として、表に出てきます。
「もう限界かもしれない」
そう感じているなら、
それは逃げではなく、状況を変える合図
かもしれません。

同じ状況での相談は実際にあります
家庭の中だけで抱え続け、
心も体も限界を迎えたあとに、
相談に来られるご家庭は少なくありません。
もっと早く外につながっていれば、
親子ともにここまで追い詰められずに済んだケースもあります。